風力発電 -3

塔の内部とモーター部分を見学
2000/5 作製
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塔に登る
塔内部とモーター部分
 
塔に登る
今回、発電用風車の塔内部とモーター部分を見学する機会がありました。普段はなかなか目にする事のできない“風車の内部”をご紹介します。

トピック“風力発電”にも書いた通り、カールスルーエ市の西ゴミ処分場には2001年5月現在2基の発電用風車が立っています。風車を建てたミュラショーンさんに案内していただき、環境視察にいらした2名の日本人と一緒に高さ74mの2号機に登りました。

1号機とインフォメーションセンター
トピック“風力発電-2”で紹介したインフォメーションセンターオープン記念日に撮った写真。
風車の下に立つと「ビュン!、ビュン!…」と風車の風切り音が聞こえます。
塔内部を見学する人々
誰しも「塔の中はいったいどうなっているんだろう?」と思うもの。塔入り口には見学の長い列ができていました。
塔の入り口を入ると、あるのは発電機の制御装置。塔自体は巨大な空洞で、内側に長いハシゴが設置されています。
ハシゴを登る
普通はハーネス(登山などにも使う落下防止用の安全具)をつけて登ります。塔内部は大く3つのフロアーに分かれ、ハシゴも3本に分かれていますが1本が20m以上あります。かなりの高さがありますから登るには勇気が必要。ミュラショーンさんは点検のために毎週登っているそうです。
2号機の塔内部
私たちが登ったのは1号機より一回り大きい2号機(モーター部分まで74m)です。各自に滑り止めのついた軍手が渡され、「壁に背中を付けるようにして登ると楽です。」と説明をうけ、いざ登頂(?)。
誰でも一生に一度くらいはハシゴを登ったことがあると思いますが、高さ25mはかなり特別。ミュラショーンさんに今回の見学を申し込んだとき、「日本から来る方は“フィット”しているか(体を鍛えているか)?」と聞かれた理由がよく分りました。
塔内部とモーター部分
首の付け根
やっとつきました! 地上からここまで15分くらい。モーター部分と塔をつなぐところです。風向きに合わせて風車の方向を変えます。
この上にモーター部分がありますが、内部は想像していたより小さいものでした。
発電用モーター
発電用風車の心臓部。最高出力750kWです。私たちが見学した日は風が弱くて風車が止まっていたため、とても静かでした。風車が回っている場合は振動と騒音があるそうです。風車は風速3m/hで回りはじめ、25m/h以上になると安全のために停止します。グラフを見ると発電効率は風速15m/hの時が最高です。
2号機の上から見た1号機
モーター部分の上の扉を開けて外を眺めました。300mほど離れたところに立つ1号機と塔の根元のインフォメーションセンターが見えます。カールスルーエの街、ライン川、黒い森の丘陵地帯などが一望できます。
2号機の上から見たゴミ処分場
風車が立っている部分は、すでにゴミの持ち込みを終了し、表面を土で覆っています。運び込まれるゴミを近くから見ると、プラスチックやビニールも多く、分別の難しさを実感。ドイツでは2005年から前処理(分別、コンポスト化、焼却など)されてないゴミは処分場に持ち込むことができなくなります。
数年後、この処分場はゴミ処理場としての役割を終えます。
ミュラショーンさん
モーター上部に腰を下ろして電話するミュラショーンさん。この日はインフォメーションセンターオープンの2週間前で大忙し。そんな中、我々のためにわざわざ時間を作ってくれました。9月には同じゴミ処分場内に3号機の建設を予定しています。
このゴミ処分場が将来どのような“総合エネルギーセンター”に生まれ変わるのか、とても楽しみです。
 
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