<自然観> 2001/01/03
あけましておめでとうございます。
年末からmayuさん、MASAさんのやりとりを見て感じたこと
最初にヨーロッパに行き、町並みを眺め公園を回り、石と土の風景ときれいに造形された公園に、日本の木と紙の文化や自然に対するちがいの様なものを意識したことがあります。もうひとつは、スペースの使い方です。日本では公園、スポットパークでさえ遊具などの類をきちっとはめ込みますが、何もない広場や緑地帯がそれ自体で価値を持つということを感じました。
後年ミュンヘンでランドスケープ・エコロジーについてレクチュアを受ける機会がありました。
エコロジーという概念は「自然に近い!」とイコールであるということでした。元々、都市の中には自然はなく、あっても植生に乏しい。そこで自然の中のエコロジカルな要素を抽出して、組み合わせることによって、都市の中に人間の関与を不要とする「自然的エコロジカルサイクル」を創り出す。ビオトープなどはその一例である。
「自然に近い」ということを部分的に作るのではなく、都市の公共空間全体で考えベルト状につないでいく手法によって、気候・地下水、雨水、空気などのコントロール・環境保全効果に寄与するものになり、人間と自然にやさしい都市空間となる。そして、「イギリス庭園(ミュンヘン市内にある大公園:300ha?)」などは、むしろ都市にとってリスクが高いかもしれない。・・・ということでした。
何となく分かりそうですが、底流にはやはりランドスケープ=造景という意識があるのですね。自然はコントロールする(できる)ものということでしょうか。
<返信:MASA@管理人の質問> 2001/01/04
…“ミュンヘンの公園についての考察”も興味深いです。でもどういう点で“都市にとってのリスクがあるかもしれない”のですか?
<返信:自然(環境)に対する負荷 JKG-maruさん> 2001/01/04
人工物であることが大きな理由かもしれません。単に自然風であっても、必ずしも自然に調和するということにはならない、というのでしょう。ハノーファーの公園は規模も大きいですし緑もたくさんありますが、MASAさんが感じたように、けっして自然にやさしいものではありません。
農村地帯における農業ですら、環境に対する負荷が高い、環境破壊だとするドイツの人の目からすれば、都市における公園のあり方にも厳しいものがあるのかもしれません。 |