4. カプセルホテル 2001/4/7

世界で通用する日本語はいろいろあるけれど…
公園で写真を撮っていたら、奥さん(らしき人)と散歩している50代の男性に話しかけられました。
男性 「どこから来たんだ?」
「日本から」
男性 「日本は一番好きな国なんだ!俺もアジア人。ジンギスカンの末裔だ! ドイツで何をしているの?」
「大学で勉強してます。」
男性 「何でドイツなの? 物価は高いし、難民ばっかり。ロシア人、ポーランド人、トルコ人…。住むならアメリカかカナダだね!」
奥さん 「何言ってるのよ。自分だってトルコから来て37年もドイツに住んでるくせに!」
男性 「昨日、日本の番組をテレビで見たぞ! (奥さんに向かって)東京は家賃が高いからみんなすごく小さな部屋に住んでいるんだ。部屋にはベッドのスペースしかなくて、洋服ダンスも何もないけどテレビはついてる。」
「その番組見た見た! カプセルホテルね。でもそれは大都市の中の極端な例なんですよ…」
男性 「ほんとは日本人女性と結婚したかったんだけどね。」
(おいおい、奥さんの前でそんなこと言っていいの!?)
男性 (奥さんに向かって)「日本人の奥さんはだんなの靴を脱がせてくれるんだ!」
(それは大きな誤解だって! 100年前の話でしょう…)

とまあ、こんなたあいのない会話でした。断っておきますが、この男性も半分冗談で話してましたからそのつもりで読んでください。(残りの半分は本気ってことですが…)

たまたま私もその番組を見ました。これまた世界的に有名な『過労死』の話で、ドイツかフランスの放送局が制作したもの。東京で働く某テレビ局の社員の生活を密着レポートしてました。週に何回かカプセルホテルを使うという話でしたが、それってやっぱり極端な例じゃないかなあ? 

良心的な値段でサービスを提供している業者さんにイチャモンをつける気はありませんが、やっぱりカプセルホテルは非人間的ではないでしょうか…。

こちらに来て知りましたが、ドイツにも仕事のストレスを強烈に感じている人はたくさんいます。実際、私の知り合いでも仕事のストレスが原因で心臓発作を起こした男性が2人います。失業者の多い今は使用者のほうが立場が強く、「いやなら辞めれば?代わりはいくらでもいるんだから。」という態度をとられることもしばしば。雇用者は何かミスをして首を切られるのではないかとおびえてます。ドイツにも残業する人はたくさんいるし、大都市では朝のラッシュアワー、交通渋滞もあります。

しかし、そのはるか上をいくのが日本! だからこういう番組が企画されるわけですね。私の知る限り、ドイツにカプセルホテルはありません(笑)

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