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10月の終り、札幌から高校生の環境研修団がやってきました。南西ドイツ各地で環境保全の取り組みを実際に見るのが目的です。カールスルーエ市では1日かけてエネルギーサービスセンター、環境プロジェクトを行っている高校、風力発電所を訪問。私もちょっとお邪魔して研修に参加させていただきました。
最初の訪問先“エネルギーサービスセンター”(以下“サービスセンター”と省略)について説明します。ドイツの市町村では"STADTWERK(シュタットベルク)"という部署が電力供給、ガス供給、地域暖房、水道水の供給を担当しています。サービスセンターはシュタットベルクの一部門で電力・ガス・エネルギー・水道水についての市民への窓口といえます。
2つ目の訪問先は聖ドミニクス女子高校。市が募集した省エネコンテストで選ばれた3校の1つで、この夏、校舎に大型の太陽電池が設置されました。コンテストに応募した省エネプログララムの主な内容は、いかにして暖房エネルギーを節約するかです。ドイツ家庭でのエネルギー消費の大部分(80%)は暖房です。各クラスに省エネ係を作って、学校内だけでなく家庭でも省エネに努力しているそうです。プログラムが始まって間もないので具体的にどれだけの節約になったかは、まだわかりません。
次のサイトで聖ドミニクス女子高校の省エネプログラムが詳しく紹介されています。http://www.uni-karlsruhe.de/~za1522/
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風力発電所
この日はもう一ヶ所、風力発電所も訪問しました。これについては“風力発電”に書いてあります。 |
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札幌の立命館慶祥高校のみなさん
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カールスルーエの研修旅行に参加させていただき、私自身とても勉強になりました。みなさんありがとうございます!
立命館慶祥(けいしょう)高校では2年の時に海外研修を行っているのだそうです。写真のグループはドイツに来ましたが、他にマレーシアや中国へ行ったグループもあるそうです。1週間の旅行はとても短かったと思いますが、単に遊びではなく何かの目的を持った海外訪問はとてもいい体験だったに違いありません。ドイツ訪問前、グループごとにゴミ問題、車問題、エネルギー問題、etc.について事前調査をしたそうです。見学中の質問も環境問題の核心を突くものが多く、その視点の深さに驚かされました。
ドイツ人の友人(高校生)に『日本ではなぜ高校生の凶悪事件が多いの?』と聞かれたことがあります。ジャーナリズムの常として、海外の情報はセンセーショナルなものほどたくさん入ってきます。日本全体で見れば少数でも、海外から見ていると“すごいことになっている!”ように見えます。確かにドイツでは高校生の凶悪事件は日本に比べて少ないようです。しかし、友人の高校でも麻薬の密売があるそうですから、どっちもどっちという気がしますけど。
今度日本の高校生について聞かれたら堂々と立命館慶祥高校のみなさんのことを紹介させていただきます。 |